SETOLONロゴ   じゃかご・ふとんかごのトップメーカー(パネルカゴ・ボックストーン・吊りタイプパネルカゴ・二重ふとんかご・多段式カゴマット)
瀬戸内金網商工株式会社:「信頼と技術で自然環境の保全に貢献する」

蛇籠という名称について

 古来、蛇籠には樹枝など多くの材料が用いられましたが、特に用いられたのは竹でした。竹は、屈撓性に富み、数が豊富で入手が簡単にできたからです。使用材料によって、粗朶籠(木籠)、柳籠(万年籠)など名前が異なっていました。『古事記』では、蛇籠のことを荒籠(アラコ)と云っており、当時はまだ統一的な名称はありませんでした。数ある籠の名称が蛇籠として総称されるようになったのは、明治初期頃からです。

 元来、円筒形の籠に限り蛇籠と呼んでいました。しかし、現代では、製造の機械化、種類の多様化によって、多くの種類の蛇籠が生産されるようになりました。当然、円筒形のもの以外の蛇籠も多く作られています。そのような現代にあっては、蛇籠という名称は、用途や形態を捉えきれていないと考えられます。例えば「護岸籠」など、用途を配慮した名称が必要となっているのかもしれません。


蛇籠の歴史

 蛇籠は、中国では二千年前に既に考案され、河川工事に使用していたとされています。日本に伝えられたのは、『古事記』に蛇籠が登場していることから考えると、西暦712年以前であると予測されますが、正確な年代については定かではありません。

 蛇籠が国内で広く用いられるのは、安土桃山時代以降であり、大名の領土の開発や拡張のための政治的理由により、河川に用いられました。西暦1608年から1614年の間に起きた木曽川大洪水の際には、復旧工事に竹製の蛇籠が大量に用いられました。その後、徳川家康によって全国が統一されると、人々の経済生活向上のための河川改修工事や復旧工事が多く行われ、蛇籠は大量に用いられました。

 蛇籠が日本に伝えられてから千数百年の間、材料などの進歩はありませんでしたが、明治41年、材料として亜鉛メッキ鉄線が初めて使用され、容易な施工と耐久性の向上をもたらしました。これにより、蛇籠が再び注目を浴びるようになりましたが、当時は製造の機械化がされておらず、水害による緊急かつ大量の需要に対応しきれませんでした。これが、蛇籠の普及を阻害する要因となっていました。

 明治44年、川崎寛美によって、蛇籠製造機が考案され、実用化されました。機械製蛇籠は、明治44年8月、堰堤工事に付随する護岸工事に初めて用いられましたが、手製の蛇籠に劣らない品質を持つことがそこで実証され、高く評価されました。終戦後の荒廃した時代においては毎年多くの大水害が発生しましたが、蛇籠は主要な土木工事用資材として多く用いられました。

 旧建設省は、蛇籠の重要性を認識し、昭和26年に、建設技術研究補助金を与え、蛇籠の構造上の基準についての研究を委嘱しました。昭和28年4月、『蛇籠の亜鉛メッキ鉄線および構造上の基準』を決定しました。これにより、蛇籠に初めて規格が設定されました。

 旧通産省工業技術院は、昭和29年8月、亜鉛メッキ鉄線蛇籠の日本工業規格(JIS−A−5513)を設定し、製造工場に対しては日本工業規格表示許可制を適用し、許可工場に対して亜鉛メッキ鉄線の品質および製造過程等には国家機関の指導監督を行うことで、品質の向上と確保が図られるようになりました。


所在地 : 香川県木田郡三木町井上1900番地
TEL : 087-891-1111  /  FAX : 087-840-2116
e−mail : setolon@air.ocn.ne.jp
copyright © 2007 SETOUCHI WIRE NETTING INDUSTRY CO.,LTD. All Rights Reserved.